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秋の京都へ〜秋明菊編〜 [ガーデン]

睡魔に負けて、ブログも三連休を取ってしまいました。今週は真面目に更新して行きますので、よろしくお願いします。まずは遅くなりましたが、前回の京都府立植物園の続きをどうぞ^ ^

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宿根草園でかなり満足し、歩き疲れたので、北山門へそろそろ戻ろうと言う事になった。途中のノアサガオやもう咲いているサザンカを愛で、紅葉の頃は見事であろう「なからぎの森」のカエデ達を横目に歩いて行く。
(園内マップはこちら→http://www.pref.kyoto.jp/plant/11900007.html
(写真左:ノアサガオ、右:サザンカ)

しかし、ガーデナーには心残りがあった。今見頃であるはずのシュウメイギクの事である。見たと言えば見たのだが、宿根草園には紅白一株ずつあっただけで、しかも盛りが過ぎていた。諦めきれず、手書きの「きまぐれ園だより」を見る。(ちなみにこれにはタイムリーな見頃情報が全て網羅されているので、是非受付で入手したいガーデナー必須アイテムである。)「植物生態園」付近に差し掛かり、その花便りを見るとシュウメイギクの文字。こっちにもあったのだ!相棒maruを呼び戻し、門には向かわず南下することにした。

道を右に折れると、急に鬱蒼とした森林に迷い込んだ錯覚に襲われる。熊が出没しないとわかっているだけ安心だ。小高い丘に、レンゲショウマ様、サラシナショウマの札を見つける。こんな至近距離で会えるなんて知らなかった。まずは名札だけで興奮する。そう、ここはガーデナーが大好きな山野草の宝庫だったのだ!(写真左から:ヤマラッキョウ、センブリ、エゾノコンギク)

あとで知ったのだが、生態園の名の通り、自生地に忠実な植栽がなされている所であった。忠実すぎて、せっかく可愛い花が顔を出しているのに、光が足りないぐらいだった。頑張って数うちゃ当たる方式で写真を撮るが、大半がブレブレである。しかしシュウメイギクはあちらこちらから顔を出し、ガーデナーは小踊り状態。所構わずシャッターを切る事にした。何故最初にここに来なかったのかと後悔する。(写真左から、ワレモコウ、水辺にいた水鳥、マツムシソウ)

以前、絵瑠さんのブログで知った事なのだが、いわゆる秋明菊の別名とされる貴船菊(キブネギク)は その昔紫の八重咲きのみで、菊に似た花だったのだそうだ。原種好きのガーデナーは一重がシュウメイギクの基本形かと思っていたのだが、それを聞くと是非見たいと思うようになった。京都府立植物園はやはり貴船菊の地元と言うこだわりなのか、八重咲きが満開である。ああ、やっぱり秋明菊はいいなあ。

そこを抜けると中央の芝生広場に出た。思い思いに芝生で憩う老若男女を取り囲むように、見事に仕立てた菊達が展示してあった。ガーデナー達も疲れをそこで癒す事にする。(写真左から、菊の盆栽、今回のおやつはみたらし団子、サザンカ)

その後ようやく北山門まで出て来た。門近くには、季節の花々が所狭しと植栽されている。今度はmaruが狂喜乱舞している。すでに集中力をなくしたガーデナーは、写真撮影よりも品種をチェックし始めた。ふと色鮮やかで大振りの花が目についたので、ダリアかと思って近づいてみると、百日草であった。ヘルマン・ヘッセが本の中で、百日草をベタ褒めしている一節を思い出す。いくら好きだからってそこまで褒めるかねと内心思っていたのだが、これほど見応えのある花だとは予想外だった。知らない花は本当にいくらでもあるものだ。(写真左から、百日草、トウガラシ・ブラックパール)

やはりこの植物園を回るには、気力も体力も不足していたガーデナー。でも今度はもっと「生態園」を集中的に回りたいなと思いながら、心は軽やかに、足は重たく、帰途についた。

(撮影:10/29)

****参考****
・絵瑠さんの秋明菊の記事はこちらです
http://blog.so-net.ne.jp/hananeko/2006-10-16

・ヘルマン・ヘッセの本はこちら↓
あんまりお薦めでもないんですが、読むとなかなか文章が頭に入らず、すぐに眠れます^ ^;「百日草」の一節はp94から始まります。
「花の世界でも、切り取ったばかりの一ダースもの多種多様な色彩な百日草ほど晴れやかで、はつらつとしたものはありません。この花の色彩はもう強烈に内部から輝きを発し、色彩そのものが歓声をあげているのです。」(p97抜粋)

庭仕事の愉しみ

庭仕事の愉しみ

  • 作者: ヘルマン ヘッセ
  • 出版社/メーカー: 草思社
  • 発売日: 1996/06
  • メディア: 単行本

***追記***
宝塚”Seasons"の秋明菊の様子はみーさんの記事をどうぞ^ ^
http://mie0123.blog44.fc2.com/blog-date-20061105.html


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絵瑠

せりさん、こんばんは。
当方の稚拙なブログを紹介して頂き恐縮して居ります。有難う御座います。
京都府立植物園と言うのは、とても広大な敷地のようですね。
せりさんにはいつも沢山のお花を素敵に御案内頂き、とても勉強になります。
by 絵瑠 (2006-11-06 21:59) 

みー

京都植物園の続き、楽しみにしていました。
貴船菊、とてもきれいに撮れましたね。
絵瑠さんのサイトも見せていただきました。
ピンクの八重の花、繊細な感じがしてかわいいですね。
by みー (2006-11-07 00:41) 

ゆうこ

せりさん、お久しぶり~~~((´I `*))♪
相変わらずステキな写真の数々・・・堪能させていただきました。
ところで秋明菊って、昔は八重だったのね。ビックリ( ̄O ̄*)
てっきり白の一重だと思ってたぁ。。。
ウチの秋明菊、まだ花茎1本だけど今年は蕾がたくさんついてたので楽しみにしてたんだけど、10月の強雨強風で殆どの蕾がダメになったうえ、ヨトウムシにかなり葉っぱを食べられてボロボロに・・・(T▽T)
来年に期待です。
ウチも原種チューリップ植えたよぉ。今年は掘り上げが面倒なので、レディジェーンを露地植えにして、そのまま数年楽しませてもらうことに。。。
ところでせりさん、赤玉土って時間がたつと崩れちゃわない?
ウチでは特に通気性、排水性が重要なものは日向土とか鹿沼とかを使ってます。山野草などデリケートな植物の場合はいいかもよ(^-^)b
by ゆうこ (2006-11-07 08:13) 

ビアンカ

せりさんの植物園記事に影響を受けて小石川植物園に行って参りましたが、そこはお花畑のひとつもない、学術目的な植物園でした。(それはそれでそっけなくていいんですけど(^-^;A)
これだけのお花をいっせいに集めるって、やっぱり花園は大変ですね。
私も寝る前に写真のない土の本を読んでいます。速攻で睡魔がやってきます(#゚∇゚#)。
by ビアンカ (2006-11-07 09:03) 

アッキー

ワレモコウ・・・・・・去年刈られてしまった
今年はとうとう見つけられなかったです
やっぱいいなぁ!
センブリも良い!!

ヘッセと来ましたかぁ
詩集は持っていたなぁ・・・・・・ああ遠い青春 (^^ゞ
by アッキー (2006-11-07 12:21) 

めんたい

せりさんこんにちは。ご無沙汰しております。
せりさんはいつも素敵な花園に行かれていますね。
秋明菊って、とってもかわいいお花なんですね。おだんごも、おいしそういいなぁ・・ ( ̄ρ ̄ )
ヘッセ、いいですよね~。
by めんたい (2006-11-07 13:29) 

チョコまる

シュウメイギクって、八重咲きが基本だったんですか。園芸用に品種改良されると、どんどん花びらが多くなるものだと思っていました。
基本の八重咲きでも質素な魅力は変わりませんね。
by チョコまる (2006-11-07 14:04) 

achami

みたらし団子に心を奪われてしまった(^^;;
シュウメイギク、ホント綺麗ですよねぇ〜!
もちろん!心奪われてます!!
by achami (2006-11-07 21:25) 

ごまかん

なんて楽しそうな植物園でしょか♪
シュウメイギクって、もともとは八重だったんですねぇ@@
そして、もちろん みたらし団子に釘付け(^^ゞ
by ごまかん (2006-11-09 00:44) 

フク

山野草の宝石箱?!w
アサガオとサザンカが並ぶのって不思議な感じですね。
秋明菊は落ち着いた感じが良いですね〜
by フク (2006-11-09 01:21) 

せり

>皆様へ、いつもご訪問&コメント有り難うございます。最近さぼり癖がついていますが、皆さんのコメントに励まされ、なんとか更新する事ができました。早くも「飽き性」がやって来たのかと自分に呆れていますが、ご訪問してくれる皆様に感謝です^ ^

*絵瑠さんへ
またまた勝手にご紹介してしまいました。後でお知らせに行こうとのんびり思っていましたら、早速気づいて頂き有り難うございました^ ^;絵瑠さんの御陰で、秋明菊の魅力を再認識しました。この品種も是非欲しいですね。

*みーさんへ
みーさんの記事にも秋明菊が紹介されていたので、嬉しくなりTBさせて頂きました。イギリスの庭園の写真ではよく一重のシュウメイギクを見るのですが、貴船菊が八重だとは知りませんでした。確かにこちらの方が菊っぽいですね。

*ゆうこさんへ
お久しぶりです!お忙しい中、ちゃんとお手入れされているのでいつも感心しています。シュウメイギクは丈夫だと聞くのですが、さすがに異常気象には勝てないですね^ ^;ゆうこさん庭にもレディージェーンがお目見えするんですね。楽しみにしています。

そうか、日向土や、鹿沼土はそう言う使い方をするのですね。いつも培養土しか使わないので、土の配合って実は分かってないんです^ ^;赤玉土は大粒のみを使っているんですが、ハーブとかチューリップとかカラっとした感じの土が欲しい時には合わないなと思い始めていた所でした。今度買って混ぜてみます。いつもいつもアドバイス有り難うございます!^ ^

*ビアンカさんへ
早速拝見しました。本当に植物標本の様な植栽でしたね@ @あそこまで思い切りがいいとかえって清々しいですね^ ^京都植物園の中では宿根草園がそれっぽいです。読書の秋と言う事で、寝る前に本は読むんですが、いつまで経ってもページが進みません。このヘッセの本はまだまだ読み終わりそうにありません(苦笑)。

*アッキーさんへ
ワレモコウも草刈りの対象でしたか> <もしどこかにひっそりと咲いていたら、今度は救済してあげて下さい。センブリはブレブレ写真ですが、可愛い花ですね。ヘッセに関して実は文学作品を一作も読んでいません^ ^;元がドイツ語のせいなのか、なかなか読み進めませんが、いい睡眠導入剤になっています^ ^v

*めんたい子さんへ
花園が楽しめるのも、今月ぐらいかなと思い、よくお出かけしてます^ ^お花を見ながらだと、文字通り「花より団子」になってしまいますね。秋明菊が楽しめるのもあともう少しでしょう。ヘッセは執筆以外の時間は庭仕事に費やしたとの事で興味を持ったのですが、いつも読めずに寝てしまっています^ ^;

*チョコまるさんへ
そう思いますよね^ ^;こちらが元祖秋明菊とは知りませんでした。確かにこちらの方が菊に似ていますものね。納得です。八重咲きでも派手にならず、清楚なのはこの花の魅力ですね。今度は八重も欲しいなと思っています。

*achamiさんへ
京都に来るとみたらし団子を買ってしまうのですが、これは売店のものなので普通のみたらし団子です。花を見ながらだと更に美味しく感じます。食べている間は秋明菊の事も忘れてしまいますね^ ^v

*ゴマフさんへ
この生態園はもっとよく回りたいなと思いました。気軽に里山散歩気分が味わえそうです。もう少し明るいと写真も撮りやすいのですが、「忠実に」再現されているので仕方ないですね^ ^;自生している貴船菊を見るのはもう難しいらしいですが、雰囲気は味わえました。歩いた後のお団子は格別ですね^ ^v

*フクさんへ
はい、宝石箱や〜って感じでした(笑)。植物園ですから、当然品種が豊富です。最初から回っておけばと後悔しました。ノアサガオがまだ元気で、サザンカがポツポツと咲いているので、面白い対比になりましたね^ ^八重の秋明菊もまた欲しくなりました。とりあえず来年までは我慢します^ ^;
by せり (2006-11-09 11:12) 

こももにゃん

シュウメイギク、うちにある八重のとお花は同じみたいですね~。でもうちのはちょっと矮性のようなので、やっぱり品種改良されているのかも。。。
それにしても満遍なく見られたのですね、お疲れ様です(^^)
私もまた行く機会があったら是非ゆっくり見たいですね~♡
by こももにゃん (2006-11-11 16:15) 

Ryu

憧れのシュウメイギク(貴船菊)に会えましたね!良かったですね!我が家にも、先日「白のシュウメイギク」がやってきました。自宅の庭に家内が植えた様です。ピンクのシュウメイギクも既に住み着いており、来年には白のシュウメイギクも花を付けてくれるのが楽しみです。畑のシュウメイギクは消えてしまいました。
by Ryu (2006-11-14 00:26) 

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