バラの季節 [花壇]
GW後半に雨で寒い日が続いていたので、花壇のバラ達の開花は少し足踏みをしていた。だが、週末に一転して夏日と晴天に恵まれると、一気に開花し始めたので、ガーデナーは小躍りしながら、ハチやアブと一緒になって、バラの周りをぶんぶんと飛び回っている。
香りにうっとりし、花がらを摘み、写真を撮り、食事中のケムケムやコガネムシ、産卵中のチュウレンジバチを追い払ったり、嫌がらせしたりしながら、猫なで声で「綺麗だね」とバラ達に話しかけている。こんな光景が朝から夕方まで繰り広げられているのだけど、ご近所さんの反応は「いっぱい咲きましたね」と概ね温かい。「毎日見るのが楽しみでね」と言うありがたい励ましのお言葉まである。植え替え大作戦がまだまだ進行中の未熟な花壇ではあるけれど、御陰様でガーデナーはめげる事なく、毎日バラや花壇の子達と戯れている。
バラの中で、咲き出しが一番早かったサーヤ。それでも開花ラッシュを迎えたのは先週の半ば頃だった。雨で写真が撮れずにいたが、まだ咲き続けてくれている。日差しがきつい南側で、少し色褪せているが、これほどの房咲きは見た事がなかった。サーヤの元気に脱帽である。
(つるバラですか?と勘違いされるぐらい満開のサーヤ。←この角度から撮るとダージリンティーの香りがする。→南の三角地帯)
続いて咲き始めたのが、東側の壁面を覆っているコンスタンス・スプライ。今年はよくつるも伸びて、花つきもいい。ちょうどいい高さに咲いてくれているので、毎朝の香りチェックが至福の時である。シュートもかなり上がってきているので、来年はもう少し高い所に誘引できそうだ。
(一季咲きだけど、長く楽しめるコンスタンス・スプライ。強い香りはミルラ香と言われる。)
今日咲いていたのが、シャポー・ドゥ・ナポレオンとノエル君。ナポレオンはお気に入りの蕾があったので、ずっと見張っていたのだが、咲いたのは違う蕾だった。陽当たりが少し悪くなる位置に植栽したので、葉の展開も遅かったのだが、根元からシュートは上がっていたので、一応やる気はあるらしい。足元がミント畑になっていたのが悪かったのか、花付きはそんなに良くはない。GW中にミントは仕切り板で勢いを制御したので、来年はオベリスクを覆ってくれるのじゃないかと、期待をしている。
ノエル君は遅咲きなので、油断をしていたら、今日一輪開花していた。もう少ししたら見応えのある花束を見せてくれるだろう。枝も徐々に伸びて来ているのが楽しみだ。
(←蕾マニアにたまらない「ナポレオンの帽子」:↑開花した時のナポレオン:→開花したばかりのノエル君、房咲きなのでこれからが見所)
引っ越してから、調子を落としていたシャウシャウ。南のデッキが暑すぎるのか、以前より花色と香りが薄れてしまう。今年は一回り大きな鉢に植え替え、土も元の京阪園芸のブレンド土に変え、ふんわり花がつくように枝数を残しながら剪定した。すると今までにないぐらい元気に蕾やシュートも上がり、ガーデナーの期待感は日増しに高まっていた。
ところが、もうすぐ開花と言う所で、長雨が続いた。水分が多すぎると開かなくなる性質があるので、慌てて軒下に移動。今年は寒暖の差も激しく、長雨になる前は乾燥もしていたので、久々にウドンコにも見舞われた。
ここが正念場と、ウドンコはクエン酸水を歯ブラシにつけて、丁寧にこそぎ落とし、ひどい所は切り落とした。その甲斐あってか、無事開花。爽やかな柑橘系が入ったような独特の甘い香りを久々に嗅げて一安心である。花色はもう少し中心が濃くなって欲しいので、もうしばらく軒下で涼ませて、様子を見る事にした。
(今年はなんとか白バラにならずに済んだシャウシャウ。蕾も無数にあって、葉も立派♪)
いよいよバラの季節の到来。この景色を見たくて、引っ越ししたようなものなので、しばらく堪能する事にしよう。植え替えて「進化」させる所もまだまだあるのだけれど、この季節は香りを味わいながら、作業ができる心躍る季節である。
(5/11の東側の花壇。来年はもう少しうまく誘引して、窓周りにも這わせたい♪)
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おまけ:資材で散らかり放題だったデッキ下スペースをただ今改造中(↓)。腐葉土や道具をおけるストッカーが欲しいな。
(←5/9枕木風の石を仮置きしてみる。→5/10雑草を抜いて小石を敷き詰めた所)
(撮影:5/9〜11)
藤 [お散歩]
いよいよGW本番になると、気になるのが平等院の藤である。ただ今年は気温の高い日が続いていたので、開花が一週間早かったらしい。今日でもうすでに満開で、連休の頃にはしおれてしまうぐらいの勢いなんだそうだ。
外からまだかまだかと機会があれば、花時を伺っていたので、しっかり八分咲きの時に写真は撮って来た。この頃の方が満開の頃よりも藤色が濃く、ガーデナー好みなんである。
最初に宇治に引っ越して来たばかりの頃に、偶然見たのが平等院の藤だった。有名だとはつゆ知らず、こんなに立派な藤があるのかと衝撃を受けた。房の数や長さ、太さともにここまでの藤を見た事がなかったからだ。
昨年は意気込んで出かけたものの、何と6年ぶりの不作。あれから1年たって、ようやく念願のふさふさの藤に出会えたのである。
(←藤のカーテン越しに見る平等院鳳凰堂)
誰が数えたのか知らないが、不作の去年の房の数は3,000本。今年は5倍増の15,000本なんだそうだ。数はともかく、見た目に違いは歴然。とにかくふっさふさである。
(↑ちなみに昨年4/27の藤はこちら。寂しい; ;)
(↑そして今年はふっさふさ♪4/26撮影)
この品種はノダフジで、樹齢は約250年。大概、藤棚に仕立てられているのはこの品種で、房が1mに達し、中には2mに達するものもあるそうだ。何でこんな名前かと思って調べてみたら、品種の発祥の地が大阪市福島区野田と言う所で、その野田をとって、ノダフジ(野田藤)と言うのだそうだ。桜で言うとソメイヨシノ(染井吉野)みたいな感じだろうか。
(甘い香りが漂う藤シャワー♪)
藤が咲いたら、今度はバラの登場である。4月中にあまりにも夏日が続いていたので、気温がここでキュッと下がってくれたらなあとつぶやいていた。そのガーデナーの声が聞こえたのかどうかはわからないが、GWに入る直前に寒波がやって来てくれた。これで、バラの花色がとても美しくなってくれるはずである。
昨年は、我が家のバラも「不作」だったので、今年は平等院の藤の様に復活して、美しい花色を見せてくれるのではないかと密かに期待を寄せている。
(←今日5/1満開の藤、→アオサギも見に来てました^ ^)
植え替え大作戦 [花壇]
先日、久々に宝塚のSeasonsを訪ねた時、ガーデナーが気づいた事である。完璧だと思っていた庭なのに、新しく植栽がされていたり、行く度に新しい驚きがある。これだ!と刺激を受け、意気揚々と園芸店に行き、苗を買い、家の花壇をあちらこちらから眺め回した。どこか「進化」させる所はないのか。先週ぐらいから試行錯誤を重ねていた。
「進化」と言うと、かっこよく聞こえるが、実は「もりもり」と育った花壇が、どんどん「ぎゅうぎゅう」になって来て、後は、切るか、抜くか、植え替えるかしなければいけなくなって来たのである。
東の花壇は幅50cm、西は40cmと、どう考えても狭小花壇なのに、宿根草ボーダーの真似事をしているので、当然の成り行きではある。RHS(英国王立園芸協会)の本を読んでいると、こうしたボーダーに必要な幅は最低1.5m。「秘密の花園」より少し広いぐらいである。それ以下だと「大変な事になる」と脅し文句が書いてあるけど、全くその通りである。
手始めに西の花壇の気に入らない所から作業をする。「もりもり」で「ぎゅうぎゅう」な箇所を分析すると、当初の予定になかったヒメフウロやグレコマがはびこっていた。またホトトギスも周りの植物を圧迫していた。一部を切り、抜き取り、北側のコンテナーに植え替えた。花壇の外にはみ出した植物達も選択しながら、抜いていった。
(4/23と4/27の比較。この写真だと雑草を抜いた事しかわからないな^ ^;)
東の花壇では北端にあたるノエル君の前を整理する。ガウラがノエル君の方に倒れこんで来たので、相棒maruの力を借りて抜いてもらい、代わりに、高さ30cmで横に伸び、半日陰でも対応できると言うフロックス・ディバリカタを植栽した。またモミジ下でチェリーセージに踏まれていたラベンダーを救済して、フロックスの隣に移植した(写真左)。
もう一株フロックスを買ったので、シャポー・ドゥ・ナポレオンがあるオベリスクの近くに植栽した。そこはミント畑になっているので、なんとかやり変えたい箇所でもある(写真右)。
(東側花壇の北半分。球根が咲いてから、バラが咲くまでちょっと寂しい。)
外ばかりやっていると、ついつい忘れがちになるデッキにある植えます。まず、冬咲きクレマチスのカリシナ姫の剪定。「4月頃に伸びたつるの長さ半分の所で剪定」と本にあるが、つるに印がある訳でもなく、いつから伸びているのかわからない。ちゃんと誘引もせず放置していたので、ぼうぼうと絡みついていた。とりあえず、絡まっているつるを半分ぐらい切って、誘引してみた。
あとは、はびこるヒメフウロを引っこ抜き、その後買ってきた紅花トキワイカリソウと、モミジ下で瀕死だったトキワイカリソウを救済して植栽した。また地植えして瀕死になったクリスマスローズの苗も緊急鉢上げをした。
植え替え適期でない植物を植え替える時は、ガーデナーは「マッハの速度」を心がけて植え替える。恩師ポールさんに言わせると、「植物が植え替えられたと気づかないぐらい早く」植え替えるのだそうだ。クリスマスローズに気づかれていないといいのだが、さてどうだろうか。
(←4/23カリシナ姫を剪定し、ヒメフウロを抜いた所。→4/27手前のクリスマスローズを抜いて、イカリソウを植栽し、腐葉土を撒いた所)
この一週間の植え替え大作戦はひとまずここまで。もっとやり変えなければならない所はあちこちあるのだが、それはまたGW休暇中のお楽しみである。本当にこれで「進化」してるんだろうか。疑問を残しつつも、植え替え大作戦はとりあえず、続く。
(作業後に眺めてホッとする花達。←寒波で色鮮やかになったサーヤ、→珍しく上を見上げるミヤマオダマキ)
黄金のバラ [お散歩]
花筏が川を下り、花見客の姿を見かけなくなった頃、宇治川沿いでは、ぼつぼつとサトザクラが八重のぼんぼりを下げていき、のんびりと釣りをしたり、散歩をする人をちらほらと見かける程度になった。またGWの頃は新茶や平等院の藤で賑わいを取り戻すだろうが、ほんの束の間の休息のような静かな週末に、ガーデナーは相棒maruと宇治川に向かっていた。
正確に言うと川に行こうとしていた訳ではなく、その借景になっている山の一つ、大吉山(だいきちやま)に向かっていたのである。宇治神社、宇治上神社を通り過ぎ、源氏物語ミュージアムに向かう「さわらびの道」の途中に登り口がある。
ここはあまり観光客はやって来ないが、地元の人がピクニックがてらにやってくる憩いの場なのだ。山と言っても、標高131mで、ものの20〜30分もあれば展望台に辿り着いてしまう。しかも道は綺麗に自然歩道として整備されているので、普通の靴で楽々登れてしまう、軟弱者のガーデナー達にうってつけの山なのだ。
地元の人にこの山の事を教えてもらって以来、何度となく登り、お手軽な山登り気分を味わっていたのだが、この時期に行こうと実は昨年から密かに楽しみにしていたのだった。それはJapanese Rose、英名で「日本のバラ」と言われる、あの「黄金のバラ」が咲いているからである。
どんどん、もりもり [花壇]
陽当たりの一番いい南の三角地帯では、気の早いサーヤが開花を始めた。去年のブログを見ると、やはり夏日だったらしく咲き出しもこれぐらい早かった。ちょっとした手違いで、サーヤのいたずらで、この三角地帯に地植えする事になったが、ここが気に入ったらしい。周りとも馴染んでいるので、まあよかったかなと思う。
紅枝垂れ [ガーデン]
今年は、あまり見ることは出来なかったが、京都府立植物園に近い賀茂川沿いの通称「半木(ながらぎ)の道」にある紅枝垂れも又捨てがたい。一本一本がいいと言うよりは、こちらも山を借景に、のんびりと憩いながら、見られる所がいい。地元の市民が気楽に楽しめている雰囲気も魅力である。(3年前のブログはこちら→http://hanahana-slow-life.blog.so-net.ne.jp/2006-04-16)
ゆっくり咲いて、ゆっくり散ると言われる紅枝垂れも、今年は気温のせいか見頃が短かったような気がする。ソメイヨシノが長く楽しめただけに、少し残念だ。桜の追っかけも終わり、また花壇の作業に戻る時期になる。ちゃんと桜ランキングをつけるには、まだまだあまりにも桜を見足りないなと痛感するのだった。
そろそろ、どんどん [花壇]
この所最高気温が25℃を超え、晴天がほぼ一週間続いた。花壇の様子が加速度的に移り変わっていく。週替わりではなく、日替わりで、いやもう、朝と夕方で花壇の子達がぐんぐん成長しているのがわかるほどだ。
一週間前に、バラの開花のめやすになる第一蕾を発見して喜んでいたら、あれよあれよと言う間に蕾が膨らんでいく。しかも鈴なりに蕾をつけていく。陽当たりのいい三角地帯にいるサーヤは、4月中にも咲き出しそうな勢いだ。
(4/12時点の蕾:←サーヤ、→シャウシャウ)
チューリップは早くもレディージェーンが散ってしまい、無事ライラックワンダー、リトルビューティー(写真左)、クルシアナ・シンシアナ(写真右)が後を引き継いだ。しかし、暑さのせいで一部色褪せて散りかけている。
(←真ん中の青い所がお気に入り♡、→開くと黄色で、閉じると赤くなるのがいいんです♪)
少し停滞気味だったスイセン群からは、待望のジョンキルが開花を始めた。芳香が楽しみで植えたのだが、まだ数が少ないのと、花粉症で鼻がつまっているので、その香りを味わうのはお預け状態だ。
チューリップとの共演を楽しみにしていたムスカリが、ようやく顔を出す。青紫のラティフォリウムがちらほら出てきた。昨年は確かもっと出ていたはずなのに、やはり今年は不調なのかもしれない。今秋増量しなければ、花壇の色合いがとても寂しい。
(←早く香りを嗅ぎたいジョンキル、→何故か目立たない花壇奥で発見されたムスカリ・ラティフォリウム)
一部ここから球根が出てくればなと思う場所もあるが、秋にはいつも「記憶喪失」になっているので、記録用写真を撮っておく。あとは札でも立てておこうか。球根が出始めた時はまだまだ植栽できるスペースがあるかと思ったのに、気温と共に、初夏に開花する宿根草が見る見る伸びて来て、幅の狭い花壇は早くもぎゅうぎゅうと混み合ってきた。宿根草が、当たり前だけど、去年より大株になっている事に今更のように気づく。
(南の三角地帯の比較:←4/7、→4/9時点、チューリップの主役が移り変わる)
(西の山野草花壇の比較:←3/21、→4/9時点、宿根草が育って花壇が埋まって行く。)
西の花壇では、待望の山野草達が開花し始め、ガーデナーの顔をほころばせる。去年は不調だったイカリソウ。純白の、壊れそうなくらい繊細な碇を見ていると、心が洗われる思いがする。純白と言えば、もう一つ忘れてはいけないミヤマオダマキ。第一蕾がどんどん膨らんで来たので、蕾のうちに撮ろうと思いつつ、朝出かけたら、夕方には咲いていて、帰宅したガーデナーを驚かせた。
(←今年は花をつけてくれたイカリソウT T、→白花の品種が先に咲いたミヤマオダマキ)
これからどんどん、待望の子達が顔を見せてくれそうなので、毎朝ガーデナーの顔はゆるみっぱなしである。
(←一輪だけ開花し始めたクレマチス’白万重’、→相棒maruのコレクションから、ケマンソウ)
春の宇治川 [お散歩]
世の中にたえて桜のなかりせば
春の心はのどけからまし
今週とうとう当地でもソメイヨシノが満開を迎えた。いよいよお花見計画も佳境に入る。桜の見頃も、3月のカンヒザクラ、枝垂れ桜と来て、ソメイで折り返しと言う所だろうか。その後は紅枝垂れ、サトザクラとまだまだ続く。
開花した頃はワクワクしていたものの、これだけの期間「桜の追っかけ」をすると、正直中だるみもあるし、花見疲れもある。桜も見たいが、花壇の子達も気になる。とかくこの時期は気ぜわしい。本当に桜がなかったら、もう少しのんびりできるかと、ふと思ったりもするものだ。
そんな事も思いながら、今週最初のお花見は、再び宇治川である。宇治川しだれは色褪せてくるが、ソメイが川縁をあでやかに染め上げて、春の絵巻物が完成する。川に山、橋に船と舞台装置が揃えば、桜色も一段と映える。あとはただぼぉっ〜とあたりの風景に身を委ね、眺めていればいい。人が多くても、このタイムカプセルのような空気感がやさしく体を包みこんでくれる。
それでは、しばらく一緒にゆるりと歩きましょう。
(↑宇治橋から眺める宇治川、左が朝霧橋、右が橘橋、真ん中が橘島)
(↑橘橋から花見舟を見る)
(↑橘島から眺める朝霧橋)
(↑宇治川しだれ、広角レンズはいいですね^ ^v)
(↑桜の影から平等院を覗き見^ ^;)
宇治川沿いをこうしてゆるゆる散歩をすると、花見で気ぜわしい春の心も、ほんのひと時「のどけしく」なるのかもしれない。
(撮影:4/7)
週末花壇だより(3/29-4/5) [花壇]
この間、京都の有名な桜守の方が「花は去年の結果やからね」とおっしゃっていたのを番組で見て、なるほどその通りだなと思った。今見ている花達は、去年一年間の手入れや植栽の結果であって、ガーデナーにとっては通信簿のようなものだ。予想以上に咲き誇る子達を見ては喜び、芽が出て来ない所を見ては、悩む。そんな悲喜こもごもの一週間を振り返る事にしよう。
一番目立っていたのはチューリップ達。前よりも球根を増量し、ばらばらにではなく、塊になるように植栽した。これが今回とても印象的に見えるようだ。後は色合いも考えようかな。
スイセンはバルボコデュームの出足が遅い。もう少し増量しよう。ムスカリが出始めた。これも色と量を考え直そう。スノーフレークがようやくランプを製造し始めた。陽当たりの悪い所で頑張ってもらっているが、株も増えているようで順調。
西側ではシラーシベリカ(写真←)が不調。小さいので、やはり増量して、塊で植える事にしよう。唯一地植えで花をつけてくれたクリスマスローズはステルニー(写真→)。背も高くなって、花も沢山つけてくれた。エゴノキの下が気に入ってくれたようだ。
問題のモミジ下。南東にあり、軒下でもあるので、乾燥して気温も上がる日陰の場所だ。クリスマスローズは結局夏越しできず、雑草さえも生えないので、野良猫の公衆トイレになっていた。最後の望みを託したのはユーフォルビア・ロッビアエ。これが駄目なら、造作物も視野に、根本的にここの植栽をやり直しだ。
種まきするまでの間、作業はクレマチスの誘引ぐらい。花壇の子達が織りなす開花ショーを、もう暫くは楽しませてもらう事にしよう。
春の手入れ [秘密の花園]
宇治川しだれ [お散歩]
春の宇治はゆるい。
春はただでさえ、ぼぉっとした雰囲気が漂うが、宇治川周辺では、時が止まったかのようなぼぉっ〜とした空気も加わって、もうゆるゆるなんである。大阪に比べると、ここでは人も、ゴキブリも、蚊も、全ての動きがのろい感じがする。大阪人だったガーデナーも、ここに住んで2年近くが経つと、このゆるゆる感が心地よく、今では、大阪市内のあのスピードで歩く人達を見るとクラクラするほどである。
今年は花粉症がひどく、大好きな「宇治川ゆるゆる散歩」を封印していたのだが、あの「宇治川しだれ」が気になり、ここ2、3日出歩くようになった。
「宇治川しだれ」は、橘島と言う宇治川の中の島に立っている、比較的小振りな枝垂れ桜である。周囲のソメイヨシノより一週間ぐらい早く見頃を迎えるので、まだかまだかと足しげくチェックしていたのである。ソメイヨシノが見頃を迎える頃には、さくらまつりが開かれ、おそらく人出も満開のはずだ。ちょうど今週末がそれにあたるので、その前がしだれ鑑賞には最適である。
まずは、腹ごしらえ。昨日は風が冷たかったが、今日はまだましである。ソメイはまだちらほらとしか咲いていないが、これぐらいの時が静かでいい。たまに来る花見舟や桜の木でお食事中の雀を眺めながらのランチタイム。今日は、自分で作ったのがほうれん草と春菊のおひたしだけと言う、超手抜き弁当だが、景色の御陰で美味しく頂けた。
目的のしだれは、ほぼ満開だった。この前の土曜はまだ3〜4割ぐらいだったが、早いものである。円山公園の枝垂れに比べたら、赤ちゃん桜かもしれないが、それでもなかなかうまく写真のフレームにはまらない。一体どう撮れば綺麗に撮れるのか、全くわからないが、目で鑑賞すると、後ろの山が借景になり、遠目に割と映える桜である。
(←宇治川しだれの左半分^ ^;,→隣のソメイで食事中の「緑の妖精」メジロの撮影に初めて成功!やったv)
もう少しゆるゆるとしていたかったのだが、しだれ付近は砂利が敷いてあるせいか、花粉症の「発作」で鼻がジュルジュルになってしまった。昨日は何ともなかったのに、残念である。午後から人も増えてくる事だし、早々に退散する事にした。
家に帰って、花壇の子達に挨拶をして、特製「花粉症ブレンド」のハーブティーを頂く。偶然ガーデナーが編み出したブレンドなのだが、これが実に効く。しかも即効性である。
市販のカモミールティー(*注)のティーバッグに、花壇のペパーミント(*注)を適当に駆除を兼ねて小皿一杯むしり取り、レモンバームの新芽をプチっと一組頂いたのと、吉野のくず飴をポットに加え、あとは熱湯を注ぐだけである。飴玉の代わりに、普通のお砂糖を少し加えるだけで、アクがとれる。立ち上るスッーとしたミントの香りが、鼻から入り、ポット一杯分を飲み終わる頃には、つまった鼻腔も広がるようで、鼻ジュルジュルは止まっているのだ。
ミントもレモンバームもシソ科なので、花粉症には効くらしい。カモミールはキク科だが、同じく抗ヒスタミン作用があるらしく、ちゃんとハーブの本にも花粉対策として紹介されていた。
今度は朝からのこのハーブティーを頂き、万全の態勢でお花見散歩を満喫しよう。花壇の子達の恵みに感謝し、宇治川しだれの余韻を楽しんだ1日だった。
(撮影:3/31)
*****
*注意* カモミールやペバーミントは、妊娠中、授乳中、幼児の使用は避けて下さいね。
***追記***
ハーブの参考文献はこちらです↓
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今週の見どころ(3/21-28) [花壇]
つつじの丘 [花寺]
GW中は花壇の手入れや植栽をする一方、近場で花めぐりをするいい機会でもある。平等院の藤が有名なので、今年も張り切って出かけたら、あいにく6年ぶりの不作で房がやせ細っていた。それなりに綺麗ではあるのだが、昨年は見事な藤色のカーテンを拝めただけに、少し寂しい。
それならばと、出向いたのが花寺の三室戸寺(みむろとじ)である。紫陽花で有名な寺だが、ここのツツジやシャクナゲも見応えがある。昨年は引っ越ししたてで、よくわからず、なんとなく行ってみたら、その量感に圧倒され、興奮してシャッターを押しまくっていた。今年は母親を連れ、少し冷静にツツジを鑑賞しようと出かけていったのである。
どうもシャクナゲが満開と少し前にテレビ番組で放映していたらしく、母はツツジよりもむしろシャクナゲに関心があるらしかった。10年前の京都の庭を特集したポケット写真集も携え、おもむろに三室戸寺の箇所を見せる。枯山水と池泉庭園が掲載されていた。ガーデナーと違い、そんなにテンションは高くない母だが、カメラも持参している所を見ると、かなりの期待感が伺えた。
山門までのアプローチで、左手にはベニバナトキワマンサク(写真←)、右手はゆるやかに上がっていくほどに、ツツジの丘が目に入ってくる(写真→)。その量感、広さは知っていても目を奪われる。今週は夏日が続き、暑さを心配していたが、ちょうど花曇りで、境内はひんやりとして、心地いい。汗ばむ事なく、ゆっくりと散策できそうだ。
境内は広く、まるで巨大な迷路のようである。とりあえず、写真集にあった景色の所へと母親を案内する。と言っても、あちこちからツツジが微笑みかけてくるので、立ち止まっているうちに、結局ガーデナーが母親の後を追いかけて行くはめになった。
石庭、池泉の庭園を巡って、橋の所に出てくる。左手にはシャクナゲの谷と矢印が示してあったが、後で行く事にして、橋を渡り、ツツジの丘へと向かった。上っていくが、途中で行き止まりになっている。どうやらシャクナゲの谷から回らないと上からの眺望は拝めないようである。降りてくると、お茶屋さんがあったので、混雑する前にと、少し早めの腹ごしらえをする事にした。
(途中まで登れたつつじの丘、右手にあるのが期間限定で開店しているお茶屋さん、手前の緑は紫陽花)
腹ごなしに別ルートをたどって、また池の所にやって来た。「あれ?さっき行った所は??」と母親も混乱していたが、池には複数の経路がつながっている。別角度から景色を見るのも新鮮だ。通り道の花を眺めながら、写真集にあった箇所に辿りつく。
(←写真集にあったアングルを真似る、→モミジの赤葉も印象)
またシャクナゲの谷への分かれ道に来たので、今度は左へ曲がり、上へ上へと登る事にした。ゆるやかだが、かなり上の方まで道は続いていた。シャクナゲは、花が咲いているものは、見頃を過ぎていて、咲いていないものは固い蕾のようだった。花時と都合を合わせるのは難しいものだ。
高度がちょうど本堂や三重塔と対面できる所まで辿りついた。こんなに上の方から眺望できるとは思わなかったので、その壮観さにガーデナーは喜んでシャッターを押す。満開の頃はシャクナゲ越しに見られただろうが、十分満足である。
道なりに行くと、さっきは行けなかったツツジの丘の頂上から、下って行ける道が開けていた。最初から、この道を行けばよかったと巨大迷路に迷ったガーデナーは反省したが、母親はちょっとしたハイキング気分を満喫していたようだった。
しかし、かなりの距離をすでに踏破したので、もう本堂まで上がる気力はなかった。迫力のツツジの大群にガーデナーも母親ももう満腹状態である。
行きは横着してタクシーで上がってきたので、帰りはゆるりと宇治川まで下りながら散策する事にした。通り道にはお茶屋さんやあられ屋さんがあり、寄り道する所には事欠かない。もう一年分のツツジを堪能したガーデナーと母親は、「綺麗やったなあ」と上機嫌で三室戸寺を後にした。
(撮影:5/1)
***おまけ***
去年は5/13に行っていました(その時の写真↓)。今回のツツジはまだ満開ではなかったので、これからが見頃です。機会があれば、ご体験下さい^ ^
原点回帰 [Seasons]
お転婆サーヤの一件もあり、頭が一杯になったガーデナーは、これからの植栽計画を考え直す上で、何か拠り所が欲しくなった。本ではなく、現物を見たい。と言う事で、久々に恩師ポールさんのお庭、かつての学び舎である宝塚のSeasonsに里帰りする事にした。
昨年は引っ越しもあって、あまり立ち寄れていなかったが、今年は季節毎の植栽の参考にしようと、張り切って年間パスを購入する。
今年5周年を迎える庭は更に充実していた。まだ咲いている花は球根が中心で、人はまだまばらだった。だが一歩足を踏み入れると、今まで嗅いだ事のない芳香が漂っている。ふと見ると順路すぐのウッドランドの一角が開けていた。新しく植栽をし直したらしく、茶色い土が剥き出しだった。真新しい黄色のカーペット。それこそが香りの発生源だった。見た瞬間、ガーデナーの球根リストに新たな名前が付け加わった。
(→小さいが芳香が素晴らしい、スイセン・ジョンキル)
春は週代わりで主役が変わっていく。前に来た時と時期がずれているし、新たに植栽されたものもあって、やっぱり新鮮である。山野草コレクションも充実してきているような気がする。ここではシラー・シベリカの青とムスカリの白(ボトイオイデス・アルブム)が同時に咲いているので、お互いに引き立てあっている。シダもフウチソウもギボウシも目覚め始めているので、新芽がとても綺麗だ。
(←クマガイソウ、↓白のムスカリと青のシラー・シベリカ、→手前のフウチソウとシダ)
実際に花壇に植栽すると、どうしても穴があいてしまう。穴が開くとうちでは野良猫ちゃんが来てしまうので、悩みの種だった。今回はどんな植物が組み合わされているのか、穴があくほど観察する事にした。
ここでは春はわざと地肌を見せている気がする。その方が春らしい景色だし、これから夏に育つ植物達の「余白」も要るのでいいのだが、うちの花壇に置き換えると悩ましい。狭く細長いので、大型のアジュガやツルニチニチソウなどのグランドカバーも使えない。悩みながらも、念願のブルーベルの群生を見て喜ぶ。これも、もちろんリストに加える。
(澄んだ青のカーペットはブルーベル、黄色は日本タンポポと思われる、イギリスと日本の野原の共演♪)
(←青のアジュガと白のクリスマスローズ、↓ギボウシ、→まだ見晴らしのいい黄金アカシアのアーチ)
黄金アカシアのアーチをくぐって、グラバルガーデンへ。日当りのいい場所の植栽が見られる。遅咲きチューリップのバタリニーの群生が綺麗だ。ここでも組み合わせを入念にチェックする。南の三角花壇に敷いている石の色をもっと茶系にする事を即決する。
橋の上ではもうモッコウバラが咲いていた。橋の下のスノーフレークも健在だ。橋の向こう岸に植栽されているチューリップのライラックワンダーは少し色が褪せていたが、見事な群生だった。来年のライラックワンダーの増量を決定する。
(→バラが満開になると橋が黄一色に染まる)
ローズガーデンに入ると、遅咲きのタルダが迎えてくれた。背が低いチューリップなので、どう使ったらいいのか迷っていたが、なるほど、他の品種と混ぜず、単種で群生させるもいいなと感心する。それぞれのガーデン毎にチューリップやムスカリ、スイセンの品種を分けている。ガーデナーの狭い花壇でも一応のテーマ分けをしているので、球根もなんとなく混植するのではなく、メリハリを効かせた方がいいかもしれない。ここのバラの育ち具合をチェックし、うちの子の成長が特別遅い訳でもない事を確認して、とりあえず安心する。
(←タルダ、↓ピンクはライラックワンダー、→マーガレット’チェルシーガール’)
昼食をはさんで、グラスガーデンへ。ここでも例のスイセン・ジョンキルの御陰で香しい。相棒maruも「このスイセンいいなあ」とすっかり虜になっていた。これで大幅増量を計画する「球根予算」も確保である。青の濃淡を持つムスカリ(ラティフォリウム)は黄色のスイセン・バルボコデュームとペアで植栽されている。うちの狭小花壇ではラティフォリウムだけがやたら出て来たのだが、やはりもう少し黄色のスイセンを増やして合わせる事にしよう。
(←手前はスイセン・ジョンキル、→青のムスカリと黄色のバルボコデューム)
庭園は広い場所を効果的に見せる植栽がされているので、なかなか狭い花壇にそのまま応用できないが、組み合わせは大いに参考になる。放置せず、植えた後にまめに間引きしたり、株分けしたりして、幅が広がらないように管理していく事にしよう。
誤算だらけで、迷っていたガーデナーだが、原点に立ち戻って、再び花壇の計画をし直す元気が出て来たのだった。
(←モッコウバラ、→ピンク色も欲しい、イカリソウ)
(撮影:4/20)
誤算 [花壇]
一体全体何故植えた覚えのないムスカリがあるのか。