京の桜〜平安神宮編〜 [ガーデン]
京の桜は枝垂れている。何故人がこの時期京都に殺到するのか、何故京都の桜は違うと言われるのか、ガーデナーは正直よくわかっていなかった。昨年は引越し準備で花見どころではなかったのだが、今年、宇治川沿いや鴨川沿いの桜を見てふと気付いたのだ。
大阪の桜が、若く、株間が狭く、直立不動で空に向かって咲いているのに対し、京の桜は地面に向いて咲いている。いや、水面に向いている。なんだったら水面に咲いていると言ってもいいぐらいだ。
(4/3の宇治川付近のソメイヨシノ)
その立ち姿は、枝下れ桜であっても、ソメイヨシノであっても変わらない。天女が衣を少し着くずし、水面に向かってしなだれかかり、小首を傾け、僅かに紅さした唇に微笑みを浮かべ、流し目で舞を舞っているのである。こんな天女の妖艶さを見たら最後、人は皆同じ魔法にかかって、放心状態になり、そこを離れようとしない。ある者は口を開けたまま、立ち尽くし、ある者は驚嘆の声をあげ、ある者は少しでも天女を側においておきたい一心で、やみくもにシャッターを押し続ける。
平安神宮の神苑に一歩入った途端、またそんな魔法にかかった人達で溢れかえっていた。前に進めないのも仕方あるまい。ここには紅枝垂れと言うとびきり美しい天女が舞い降りているのだから。空にはピンクの天蓋がかかり、皆自分がどこにいるのか分からなくなってしまう。
(中は押しくらまんじゅう状態だが、そんな事も忘れさせてくれる紅枝垂れ)
その天蓋を抜けると、目の前に池が広がり、夢見心地からようやく我にかえる。その後は暫く狭い山道のような通路がある。薄暗い木のトンネルに、急に森に入ったような錯覚に襲われる。そして再び視界が開けると、また小さな池と桜が出迎える。ただここまでは、とっておきの天女達に廻り合うまでの単なる布石に過ぎない。
(←一つ目の池、→森を抜けた所の池)
クライマックスには更に大きな水面に浮かぶ天女達が迎えてくれる。そう、京の桜は水面に咲いていないといけない。その向こうには山がないといけないし、橋もかかってないといけない。衣をかける松の木だっている。天女を迎えるには、それなりの舞台装置を用意しないと失礼なのだ。
(なかなか立ち止まれないので、撮影は困難だが、実物は素晴らしい。)
すっかり魅了されたガーデナーは、岡崎公園で花見弁当を広げる。一緒だった母親も叔母も大満足のようだ。ソメイヨシノは散り始めたが、京にはまだまだ妖艶な天女が舞っている。昨年の花見不足を取り戻すかのように、ガーデナーは目をきょろきょろさせながら、天女の姿を追い求めている。
(目に焼き付く天女の残像)
(4/9:撮影)
*****参考*****
八重咲きなので、まだ見頃は続きます。
(1)平安神宮の紅枝垂れについて→http://www.heianjingu.or.jp/09/0401.html
(2)神苑の説明はこちら→http://www.heianjingu.or.jp/09/0101.html
*****ひとこと*****
親愛なる皆様へ、
仕事や確定申告等々に忙殺され、長らく更新をさぼってしまいましたが、またぼちぼち書いていけそうです。ブログを始めて、早や2年。さぼり倒しながらも、今回でめでたく200記事までこぎ着ける事ができました。これも全て、訪問し、暖かいコメントをして下さる皆様の御陰です。本当にありがとうございます。今後ともよろしくお願いしますm(_ _)m
気まぐれガーデナーより
大阪の桜が、若く、株間が狭く、直立不動で空に向かって咲いているのに対し、京の桜は地面に向いて咲いている。いや、水面に向いている。なんだったら水面に咲いていると言ってもいいぐらいだ。
(4/3の宇治川付近のソメイヨシノ)
その立ち姿は、枝下れ桜であっても、ソメイヨシノであっても変わらない。天女が衣を少し着くずし、水面に向かってしなだれかかり、小首を傾け、僅かに紅さした唇に微笑みを浮かべ、流し目で舞を舞っているのである。こんな天女の妖艶さを見たら最後、人は皆同じ魔法にかかって、放心状態になり、そこを離れようとしない。ある者は口を開けたまま、立ち尽くし、ある者は驚嘆の声をあげ、ある者は少しでも天女を側においておきたい一心で、やみくもにシャッターを押し続ける。
平安神宮の神苑に一歩入った途端、またそんな魔法にかかった人達で溢れかえっていた。前に進めないのも仕方あるまい。ここには紅枝垂れと言うとびきり美しい天女が舞い降りているのだから。空にはピンクの天蓋がかかり、皆自分がどこにいるのか分からなくなってしまう。
(中は押しくらまんじゅう状態だが、そんな事も忘れさせてくれる紅枝垂れ)
その天蓋を抜けると、目の前に池が広がり、夢見心地からようやく我にかえる。その後は暫く狭い山道のような通路がある。薄暗い木のトンネルに、急に森に入ったような錯覚に襲われる。そして再び視界が開けると、また小さな池と桜が出迎える。ただここまでは、とっておきの天女達に廻り合うまでの単なる布石に過ぎない。
(←一つ目の池、→森を抜けた所の池)
クライマックスには更に大きな水面に浮かぶ天女達が迎えてくれる。そう、京の桜は水面に咲いていないといけない。その向こうには山がないといけないし、橋もかかってないといけない。衣をかける松の木だっている。天女を迎えるには、それなりの舞台装置を用意しないと失礼なのだ。
(なかなか立ち止まれないので、撮影は困難だが、実物は素晴らしい。)
すっかり魅了されたガーデナーは、岡崎公園で花見弁当を広げる。一緒だった母親も叔母も大満足のようだ。ソメイヨシノは散り始めたが、京にはまだまだ妖艶な天女が舞っている。昨年の花見不足を取り戻すかのように、ガーデナーは目をきょろきょろさせながら、天女の姿を追い求めている。
(目に焼き付く天女の残像)
(4/9:撮影)
*****参考*****
八重咲きなので、まだ見頃は続きます。
(1)平安神宮の紅枝垂れについて→http://www.heianjingu.or.jp/09/0401.html
(2)神苑の説明はこちら→http://www.heianjingu.or.jp/09/0101.html
*****ひとこと*****
親愛なる皆様へ、
仕事や確定申告等々に忙殺され、長らく更新をさぼってしまいましたが、またぼちぼち書いていけそうです。ブログを始めて、早や2年。さぼり倒しながらも、今回でめでたく200記事までこぎ着ける事ができました。これも全て、訪問し、暖かいコメントをして下さる皆様の御陰です。本当にありがとうございます。今後ともよろしくお願いしますm(_ _)m
気まぐれガーデナーより
せりさん、こんにちは。
200記事、おめでとう御座居ます。
今日のお写真もとても綺麗!、どれもとても美しいですね。
これからもセンスの良いせりさんらしい素敵なブログを末永く見せて下さいね。
by 絵瑠 (2008-04-14 12:03)
パチパチパチ!!!200記事おめでとうです〜♪
あ〜〜私もその魔力に包まれてみたいーー!
by achami (2008-04-14 21:41)
おめでとうございます。
200記事かぁ~
僕はまだまだ、ですねぇ~~~~><
by こうちゃん (2008-04-15 17:54)
うわぁ~、きれいですねぇ~
今年は、他に用事もあって、花見には行けなかったのですが、人ごみを覚悟してまで行きたいと思う風情のある場所が、近所にはなかなかないんですよね。
う~ん、京都かぁ~。いいなぁ~
by いむら (2008-04-15 19:00)
おめでとうございます^^
枝垂桜は大好きです。京都はいいですね~。
by チョコまる (2008-04-15 20:19)
200記事お疲れさまでした これからも続けられてください♪
by hoppe (2008-04-15 20:23)
おめでとうございます!
水面に写る桜、ほんとにステキですねえ・・・いつか京都の桜が見てみたいです^^
madame*
by vivant (2008-04-15 21:46)
はぁ・・・ため息が出ますね。
素敵すぎます。
by フク (2008-04-15 22:43)
京都の桜はそうなんですね、綺麗な景色と桜をありがとうございます。これからもヨロシクお願いします。
by nono (2008-04-15 23:40)
いや~、ホントに京都の桜はいいですよね~。
私も本当に魅了されまくってます。
特にこの平安神宮の神苑はかかせません。水面に映る桜って本当に絵になりますよね(^^)
水面はないのですが、原谷苑もめちゃめちゃ好きな場所です。
あ~・・・やっぱり今年、行きたかったなぁ。。。
そうそう、200記事おめでとうございます☆
これからも素敵な記事を楽しみにしてますね~(^^)
by こももにゃん (2008-04-16 01:12)
私の拙い写真を見てくださいましてありがとうございました。
こちらに伺ってあらためて京都の桜の美しさを感じました。
“妖艶な天女が舞っている”と表現されていますが
まさにその通りだと思いました。
平安神宮の庭園は今年あまりの人の多さに
入場を諦めたところです。
来年はぜひ行ってみたいと思います。
by KAEDE (2008-04-16 06:42)
ご訪問&コメントありがとうございました☆
京都の桜の風景は、なんとも雅ですね〜♪
宇治川の川下りの様子など、桃源郷を見ているようです。
200記事おめでとうございます!
マイペースでも続けることは“力”だと思います(と自分にも言い聞かせてますが・・・)
また、覗かせていただきますね!
by Delica☆ (2008-04-16 10:13)
>皆様へ、いつも暖かいコメントをありがとうございます。皆様の御陰でなんとか200記事までたどりつけました。感謝ですT T京の桜を見た感動を伝えたかったのですが、拙い写真ではとても表現できませんでした。もし機会がありましたら、皆様も天女に直接会いに行かれる事をお勧めします^ ^
*絵瑠さんへ ありがとうございます!励ましのお言葉がなかったら、絶対続かなかっただろうなと思います。また不定期に休んだりするでしょうが、よろしくお願いします。写真は実物の素晴らしさに比べると本当にお粗末ですが、少しでも感動が伝われば幸いです♪
*achamiさんへ ありがとうございます!ペコリm(_ _)mヘロヘロしながらも200記事に到達しました。マメに更新されているachamiさんには本当に頭が下がります。天女の魔力に包まれると毎年見たくなっちゃいますね^ ^;早朝、もしくはライトアップの時は更にいいでしょうね♡機会があれば、包まれてちゃって下さいv
*こうちゃんさんへ ありがとうございます!またまた、ご謙遜をvこうちゃんさんの様に、毎日更新されていたら、あっと言う間に越しちゃいますよ。毎日はとても無理ですが、途切れないよう、細々と続けて行くようにします^ ^
*いむらさんへ この時期の京都の人ごみは半端じゃないですね^^;普段は静かな宇治でさえ、満開の土曜日には75000人もいらしたらしいです@ @場所もさして広くないのに完全に収容力オーバーでした。ゆっくり見るのなら、平日の早朝しかないでしょうね。関ヶ原を越えて、是非いらして下さい^ ^v
*チョコまるさんへ ありがとうございます!あれからすっかり枝垂れにはまってしまいました^ ^vもう一度ゆっくり見てみたいものです。京都の見所はありすぎて、回りきれませんが、またご紹介できればと思います♡
*hoppeさんへ ご訪問ありがとうございます!拙い写真ですが、ぼちぼちやって行きます。またhoppeさんの所にも遊びに行きますね。よろしくお願いします。
*vivantママさんへ ありがとうございます!綺麗な桜は全国各地あると思いますが、京都は水際の桜の表情が違いますね。水面の桜が本当に綺麗です。またご家族でも是非いらして下さい。
*フクさんへ この時期の神苑は実は初めて行ったんです。これほど凄いとは思っていませんでした。最初の天蓋の所も感動的だったのですが、とても写真を撮れる状態ではありませんでした。できたら平日の早朝に行きたかったですね。ライトアップも見てみたいです。また是非^ ^v
*nonoさんへ 兼六園の枝垂れも天女が舞っていましたね^ ^vとても感動的だったのですが、ゆっくり写真を撮る間がなく、、、。まあ、雰囲気だけでも伝わればと思います。また天女に会いたいです。こちらこそよろしくお願いしますm(_ _)m
*こももにゃんさんへ 実はこの時期の神苑は初めて行ったんです^ ^;近いとあえて人ごみの所まで見に行かないんですよね。今回は思い切って行って、本当によかったです♡岡崎公園の回り、疎水沿いの桜も絵になりますね。原谷苑は実は全然知らなかったです。絶対京都以外の方の方が詳しいですよね。こちらの天女にも会ってみたいものです。また京都に行かれる機会がありましたら、是非v
*KAEDEさんへ こちらこそコメントまで頂きありがとうございます。神苑の桜は本当に感動的でした。三脚、一脚も特別にお金を出せば持ち込めるらしいですが(2000円!)、立てている場所があるかどうか、、、^ ^;写真は諦め、目に焼き付ける事にしました。早朝やライトアップの景色はさぞ綺麗だろうなと思います。是非撮ってご紹介下さい♪
*Delicaさんへ こちらこそ長い間ご無沙汰してしまい失礼致しました。美しい景色を見ると、創作意欲もわくのではと期待していますが、なかなか、、、^ ^;満開だった宇治も今はサトザクラがまばらに咲いているだけで、人もまばらになりました。またご紹介しますので、よろしければ覗きに来て下さいね^ ^
*フェイリンさん、eyesmanさんへ nice!をありがとうございます!
by せり (2008-04-17 06:58)
ガーデナー、というお立場からの、桜写真!
桜、かなりピンクがかってて、美しい!!
「美しい」という言葉しか浮かばないのがもどかしいけど。
200記事目、おめでとうございます♪
せりさん、あんまり無理しないで、気の向くままにUPしてくださいね!
その方が、さらにステキな記事に磨きがかかりますよ(≧ω≦*)
気長にお待ちしてますので♪
by Riyo-Lyon (2008-04-17 23:28)
>Riyo-Lyonさんへ ありがとうございます!m(_ _)mのろのろとプログを書く質なのと、仕事が立て込むとすぐ頭の容量オーバーになってしまうので、ようやく辿り着いた200記事です。気長におつきあい下さい。
紅枝垂れは本当はもっと「紅」がかって、溜め息が出そうなぐらいの美しさなんです。画像では色が出ていないのが残念です。機会があれば是非実物の天女を味わって下さいね^ ^
by せり (2008-04-18 08:20)