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春の植栽計画~続・植え付け編〜 [秘密の花園]

*連休中の記事は、これが最終です。仕事も始まり、早くも週末が待ち遠しいです。*

**********
連休最終日。朝から降り注ぐ恵みの雨。連休中は気温も高く、晴れていたから、ここで一雨欲しい所だった。ただ今から「花園」へ、シャガとシダを植え付けに行かなければならない。植え付け中は小雨で、作業が終わったら思い切り降ってもらえると、とても有り難いのだが、世の中そんなに甘くない。雨は止みそうにもないし、植え付けはこれ以上待てない。

ベランダの手入れが終わってから、移動の準備をする。シャガの汚くなった葉や花ガラを摘み、水に浸したティッシュを根に巻き付け、ホイルでくるみ、乾燥を防ぐ。それを何束かまとめて新聞紙に包み、蕾達を守る。〜もう少しだからね、我慢してね〜と声をかけながら、大きな袋に入れていく。

輸送に気を遣いながら、車で「秘密の花園」に向かう。休み中の救世主の予定を伺うのを忘れていた事に気付き、慌ててメールを打つ。返信を見ると、又出かけるので、すれちがいになるかもとの旨と、奥のトレリスが倒れやすいとある。トレリスは高さがあるものの、軽量だ。しっかり設置したつもりだが、対策を考えなくてはならないかもしれない。

雨はひどくなってきている。これだけひどいと、植え付け以外の作業は無理だろう。雨のいい所は根を乾燥させる心配と、植え付け後の水やりが全く要らない事だ。

車を降りて、早速「花園」へ。皆ひどい降りに首を垂れ、なぎ倒されている。トレリスが地面に横たわっている。まず設置しなおさないといけない。と、出かける救世主とご家族に会う。奥のトレリスだけが不安定だと言う。こちらの都合で雨の日の手入れになったのだが、申し訳ないと救世主はねぎらって下さった。

相棒にも手伝ってもらい、慎重にトレリスのあった場所を掘る。地盤が固く、ちゃんと突きささらなかったようだ。深く掘り下げ、トレリスを深めに埋める。これで様子を見て、駄目なら対策を考えよう。その下には待ちわびたイングリッシュ・ブルーベルが、三株開花している。日陰にも強いが、唯一の難点は、花後の葉があまり綺麗ではない事だそうだ。これから大きくなるギボウシの近くに植えた。


(上)イングリッシュ・ブルーベル、実物はもう少し青みがかる(下)ギボウシ2種

10球植えたはずだが、恩師が原種の種子は気まぐれで、平気で1〜2年出てこない事があると言っていたのを思い出す。球根もそうだろうか。もっと綺麗に撮ってあげたいが、シャッタースピードがあがらない。可愛らしい花だ。来年はもっと増やしたい。

シャガを植え付ける。自然に植栽するには三角形を念頭に置き、株を植える。また花壇全体にはある箇所に固め群生させ、少し離れた所に少量植え、また先に群生部分を作ると流れがでる。しかし、今はそんな余裕もない。雷まで響いてきた。

植える所は門扉近く、ブロック塀沿いの所だ。じめじめとして、今まで何も成功しなかった。掘るとコンクリートにもあたる。吉野からこんな所に持って来てしまって、シャガには申し訳ない事をした。ほとんど列植になったが、このうち何株が生き残ってくれるだろうか。残りのシャガとシダはカノコユリの近くに、もう一株のシダはギボウシの近くに植えた。

作業を終え、すっかり濡れた体を暖めに駅前まで歩き、昼食をとる。雨は相変わらず止む気配はない。昼食後、ウインドウ・ショッピングをするうち、ジーンズも乾いてきた。もう一度戻り、写真を撮るが、大半はピントが合わず、撮れなかった。これだけ降れば、当分水は要らないのではないかと思うほどの雨量だ。諦めて帰る事にする。

門扉側から奥を見る、宿根草が育ち、咲き終わった球根が目立たない。

大した事はしていないのに、どしゃ降りの中の作業でひどく疲れてしまった。連休中に終えたかった実生苗は次の週末を待とう。そう言えば、まだラベンダーの植え替えもできていない。

あんなにしたい事があったのに、それを全て終えるには連休はあまりにも短かった。少なくとも二週間は欲しいな、とガーデナーは雨空のような心持ちで、休み明けの生活を憂いた。

健気に咲いていたライスフラワー


春の植栽計画〜苗の植え付け編〜 [秘密の花園]

「秘密の花園」に着いた時、ちょうど出かける前の救世主に会えた。差し入れの心遣いに感謝する。

早速苗の確認をする。ネットで注文した苗はしっかり梱包されていて、なかなか取り出せないほどだった。トレリスも無事到着。苗には場所に慣れてもらうため、しばらく日陰でお休み。

庭の確認をしながら、花ガラを摘み、草をとる。ブロック塀にツタの気根が所々残っているので、トレリスを設置する前にきれいにしなければ。もう少しで忘れそうだった。作業前の写真を撮る。午前中は花園にも日がさす。一週間前に比べて、随分と宿根草も花が増えて、球根も咲き出した。


(上)原種チューリップ ライラックワンダー (下)原種チューリップのレディージェーンが開いた所

さあ、用意をして、作業開始。膝当てをして、ちゃんと腰を落とす。ガーデナーとしての基本姿勢だ。道具をとる時も草をとる時も、中腰にならないようにする。でも夢中になるとついつい忘れてしまう。

草は一週間前に取ってあるので、だいぶ楽だ。ブロック塀にへばりついた、陰気なツタの気根を念入りにはがしていく。作業がなかなか進まない。ふと見ると、相棒のmaruは写真撮影に夢中だ。それでは、来てもらった意味がないではないか。ガーデナーは苗を踏まないようにと指示をとばしながら、ブロック塀のツタはがしを要請する。これが思いのほか重労働。足下には出てきた宿根草の芽や球根達がいる。足場を確保するのが大変だ。曲芸をやるように、重心をうつし、バランスをとりながら、ツタの気根をなんとか綺麗に除去した。

まずトレリスの設置。183cmのトレリスが2つある。適当にこれでいいだろうと注文したのに、高さがぴったりだ。ガーデナーは悦に入る。問題は設置場所。撤去すればブロック塀がくずれてきそうなほど根が張っていたため、まだツタの根は3本残っている。そこを避け、植栽されている植物をよけながら、仮置き。 場所を決め、トレリスを10cmほど埋めて、立てかける。

あとは苗の仮置き。イカリソウ2株を門扉近くのアジサイの近くに。ワイルドストロベリーは2株をギボウシの近くに。もう2株を迷いながら宿根草の隙間に配置。ものすごくいい位置に草が生えていて、宿根草の空間を埋めていたので残しておいたが、いよいよ苗を植える場所がなくなったので、やっぱり場所を譲ってもらう。ヒューケラは奥のケマンソウの近く、斑入りヤブランの手前に。ヒューケラの銅葉が映えてきれいだ。トレリスの手前には、テイカカズラを1株づつ。壁からは20cm離すように配置する。

だいたいの場所を決めてから、植え付け開始。穴を山菜堀りで広めにあけ、有機肥料(余っていたので使う。本当は骨粉でいいだろう。)を入れて、赤玉土をぱらぱら撒く。バーク堆肥をまぜ、苗が元の地面の高さになるように土を戻す。あとは苗の周りの土をしっかりと両手で押さえて終わり。ここの土は掘ると粘土質だったりするので、水はけがよくなるように、なんとなく赤玉土を混ぜている。一人でやっていると時間がないので、また写真を撮り始めたmaruに苗の植え付けを指導し、植えていってもらう。ちょっと不安だけど、皆強健種なので、どう植え付けても育つはずだ。

お昼を軽くとってから、植え付けの続きをする。終わった所で持参した、球根ゼフィランサスを植える。夏から秋にかけてクロッカスのような白い花をつけ、半日陰を好む。8球しかないので、4球づつ2カ所に分け、適当にばらまく。例の植え方で植えるが、球根が小さく宿根草の足元に転がりこむ。注意しないと見失って、植えるのを忘れそうだ。

最後にバーク堆肥を全体に撒く。3袋撒くと花壇が埋まってしまった。去年と比べると、株も育っているからスペースが狭くなっている。ガーデナーは、今更ながらにその事に気がつく。残り3袋は秋に撒こう。

そして潅水。植え付けた苗は念入りに行う。誤って根を一部切ってしまい、ちょっと不機嫌なギボウシにも奮発する。ホースを使ったが、そのホースになぎ倒され、レディージェーンさんの茎が折れる。ガーデナーが手入れに行くと、決まって虫さんよりも甚大な被害が出てしまう。草取りの時にポッキリ折ってしまった、蕾のついたオステオスペルマムも合わせて持ち帰り、しばらく切り花として楽しむ事にする。

ああ、また忘れる所だった。作業後の写真を撮る。ただでさえ、午後からは日が当たらなくなるのに、曇ってきた。ガーデナーが潅水している側から、水滴のついた花達を前に、すでにmaruは撮影に夢中。戦力になっているのか、いないのかわからないが、もう作業は終わったし、よしとしよう。

(左上)左のアジサイの横にイカリソウ(右上)真ん中がギボウシ、右下隅にワイルドストロベリー(左下)ヒューケラ(右下)テイカカズラ ”黄金錦”

とりあえず予定の作業は終わったが、まだまだどうなるか様子を見てみないとわからない。「花園」が終われば、明日はベランダの子達も手入れして、「ベランダ改造計画」も考えなければならない。春のガーデナーは、計画だけで頭の中が一杯だ。


作業後(上)門扉側から奥を見た所(下)奥から門扉を見た所

****おまけ*****
ベランダの原種チューリップ クルシアナ・シンシアナさんが開いた所


春の植栽計画~球根編~ [秘密の花園]

待望の週末がやってきた。春には週末が4日あっても足りない。夕方には仕事で出なければならないので、それまで「秘密の花園」で作業だ。苗とトレリスは、無事前日の晩に届いたと救世主から連絡があった。時間がないので、相棒maruにも協力要請。朝から正装で、球根と道具とカメラを持っていざ出発!

花園では、秋に植えた100球以上の球根が、今目覚めて花盛りだ。鹿の子百合以外はいずれも小球根ばかり。原種系なので掘り上げる手間はいらず、毎年花をつけてくれる。例えば園芸種のチューリップは、花後掘り上げる必要があるが、乾燥させてもう一度植えたとしてもいい花がつかないそうだ。一年草だと思った方がいいと、恩師Paulさんは言っていた。園芸種は色が華やかで、花首もしっかりしていて、列植に向く。恩師は「軍人みたいに並んでるけどね」とあまり好んでいなかった。

代わりに習った原種系小球根の植え方は、こうだ。まず適当にひとつかみ球根を両手で持つ。そのまま優しく地面に落とす。球根がコロコロ転がって、落ちついた所に植え付ける、というものだった。2、3球が一カ所に固まったとしても、気にせずそのまま植え付ける。植える深さとか間隔も適当でいい。球根が土の中を移動して、ちゃんと調整するのだそうだ。

そうすると、自生地に咲いている様な自然な植栽ができる。転がった地点に、山菜掘りで軽く穴を開けて、球根をポイとほうりこんで終わり。あとは腐用土をかけるだけだ。そして、春を迎えるとこんな感じ。

今日の作業前、門扉側から見た花壇

一番の利点は、ガーデナーもどこに何があるかわからないので、出てきた時が楽しい事だ。色も考えつかないような面白い組み合わせになる。一応ムスカリは奥と手前の陽当たりの悪い所で、ギボウシやアジサイの足元付近に植えた。チューリップやスイセンは比較的陽当たりがいい所で、宿根草の株間に植えた。球根の葉が黄ばんで見苦しくなる頃に、ギボウシや宿根草の葉が伸びて、隠してくれるはずだ。

あとは列植や群植に比べると、雑草があったとしても目立たない。雑然と入り乱れているので、目につきにくいからだ。好みがあるので、綺麗にデザインして色を揃えたい人向けではないが、あまり手入れにいけないガーデナーには都合がいい。

鉢植えでは、これを実行するのは難しいので、ガーデナーはベランダでは、一年草のカモミールと混植してみた。ただし、これは問題あり。チューリップの側に、カモミールを植えるのはお奨めしない。

理由は簡単。カモミールティーを飲めばわかる。どんなに洗っても、アブラムシさんが、ぷかぷかカップに揺らいでいる。無農薬の証しだけど、視覚的に食欲をそそるものではない。来年はローズマリーとかセージとか、虫のつかないハーブの側に植えよう。皆さんもくれぐれも気を付けて。苗の植え付け編は次回に続く。もう今日は寝ます。zzz


同じく作業前、奥から門扉側の方を見た花壇

***追記****
鉢植えの場合、原種系球根でも年に一回の土替えは必要。


春の植栽計画〜草取り編〜 [秘密の花園]

通りからは決して見えないが、その扉を開けると、そこには「花園」が広がっている。

・・・と言うありきたりなコンセプトの花壇だが、ガーデナーは、期待と不安が入り混じりながら、でも嬉しさで胸をドキドキさせながら、その扉に近づく。今日は何か賑やかな気配がする。話し声は聞こえないが、盛り上がっている。扉を開けると、約10日ぶりの「秘密の花園」では、さらに新しい顔がガーデナーを迎えてくれた。

盛り上がっていたのは、原種チューリップのレディージェーンさんとライラックワンダーさんだ。フウロソウさんとオステオスペルマムさんが、その話の輪に加わっている。奥では、ムスカリさんも花穂を伸ばし、目覚め始めている。今回は草取りが目的だが、しばし再会の喜びにひたる。
原種チューリップ レディージェーン原種チューリップ ライラックワンダーとムスカリ・ラティフォリウム

他の子達も確認。鹿の子百合の芽がすっかり伸びて、葉がわかる。ケマンソウも葉を広げ、ギボウシが筍のように芽を突き出している。グランドカバーも、花がついているものもある。草も結構生えていて、グランドカバーのごとく花壇を覆っている。

雨上がりの翌日は、絶好の草取り日だ。早速、正装のガーデナーはさらに武装する。やる気と暇と天気の三拍子が、なかなか揃わず、今日まで草取り作業ができなかった。草取りの徹底度や剪定の強度は、その日のガーデナーのストレス・レベルときれいな正の相関関係がある。((高ストレス→一斉草取り+強剪定))

来週の仕事の予定をめぐって、今日は朝から何件の電話に応対しただろう。
機は熟した。

今日は、邪魔なツタというツタ、宿根草の足元に絡みつく草という草は、一掃されてしまうのだ。伝家の宝刀「山菜掘り」と、アルスの剪定鋏があらば、この地に取れぬ草はなく、この世に切れぬ枝はない!ええい、覚悟!!

手前が「山菜堀り」 球根を植える時にも便利。アルスの鋏2種と膝あて。

********
甲子園にしか似合わない陰気な常緑ヅタは、ビニール三袋に押し込められ、落葉する別のツタは、もう一袋に入りきらず、常緑ヅタの上に積み重なっている。球根や宿根草の足元に絡みついていた、しつこく陰気な草達もツタと運命を共にした。

約二時間の攻防戦の戦果に酔いしれるガーデナーの背後から、「あら、来てくれてたの。気が付かなかったわ」の声。ちょうど、出かける前の救世主に会う事ができた。花を説明する前に、今日の戦果を誇らしげに語るガーデナー。

「ね、この塀明るくなったでしょ。来週ここに2mぐらいのトレリスが来ますからね。」ああ、ここにテイカカズラがやってきて、「花園」にはかぐわしいほどの芳香が立ち込めるのだ。

「そうそう、24日の週はあなた空いてるの?」

一瞬の妄想が途切れる。
「えっ?」
「ほら、綺麗にお花が咲いてるうちに、食事会した方がいいと思って。」

((あっ、そんな事言ってましたね。そう言えば、、、。))現実に戻るガーデナー。

また日を調整して連絡する、と言い残して出かけた救世主の背中を見送りながら、ガーデナーはきしむ頭で無理矢理ぐりぐりと段取りを考えていた。しゃがみこみ、球根達に((お願いね))と頼みこんだガーデナーを、花達はただ笑って見ていた。


春の植栽計画 〜苗選び編〜 [秘密の花園]

「庭を変えたいのなら、まず自分自身を変える事である。」
〜その通りだと思うが、誰が言ったのかはわからない言葉より〜

桜が咲いている。
ああ、もう桜が咲いてしまっている。
どうしよう。

桜に浮かれる人々とは対照的に、ガーデナーは日々焦燥感にさいなまれる。もう春の勢いは誰も止める事はできない。なのにガーデナーの冷蔵庫には、食品と飲み物と期限切れの調味料に、まだ植えられていない春蒔き種子が入ったままだ。

ガーデナーは恩師Paulさんの言葉を守らなかった事を深く悔いた。冬の間に、道具の手入れをして、庭をゆっくり見て反省して、次の植栽計画をたてるのだと。しかし、ガーデナーはすでに桜が咲いてしまってから、植栽計画を立てている。春には春の手入れがあるし、花見だってしたい。春になってからでは、じっくり計画することはできない。全くあの長い冬の間何をしていたのだろう。

反省していても、春は止まってくれないので、とにかく苗を選んで植え付けていかなければならない。昨年植えたものを見ると本当に首をかしげるものばかりだ。何故あんなに日照の悪い花壇に、日当りを好む宿根草ばかり植えてあるのか。自らの未熟さが恨めしい。できる事なら全て取っぱらってしまって、一からやりかえたい。

おまけに庭の黄金律を全く無視している。恩師から教わったのは、花と緑(グラス類など)の比率を1:3にするというものだった。花ばかり中心に植栽すると、花期は美しくても、その後何がしたい庭なのかわからなくなる。常緑、落葉も考え、葉の形の違うグラス類の組み合わせなどで基本構成をしてから、花を選ぶべきなのだ。ところが今の比率、10:0.5である。

いきなり変える事はできないし、徐々に整えていくしかないだろう。とりあえず植栽の穴を埋めていこう。

まずつる植物。半日陰でも対応できるテイカカズラを2株。暗いので常緑のものではなく、「黄金錦」という黄の斑入りの品種を選択する。ついでにトレリスも注文。トレリスで最初は誘引するが、その後ブロック塀を勝手に這い上がっていってくれるだろう。

グランドカバー。半日陰でも耐えられるワイルドストロベリーを4株。ギボウシ付近とオステオスペルマムなどの宿根草の近くに2株づつ。もうひとつ憧れのイカリソウを2株。ピンクの品種をヤマアジサイ「黒姫」の足元に。黄色も欲しい。また探しに行こう。

実験植物、ヒューケラ。白い花の品種を。これはただただ植えてみたい。

さてグラス類。本当はフウチソウ、リョウメンシダが欲しいがネットにない。園芸店に出向いていこう。そして冷蔵庫にある「スキザクリウム スコパリウム」と「ペニセタム ルブラム」。恩師からもらったありがたい種子だが、あまりにも玄人好みすぎて、どう育つのかどの園芸書にも載っていない。これは実生苗を準備しなければならない。

あとは何もうまく育たない、門扉裏の角のじめじめとした場所にはシャガを。これはまた「秘密の山庭」からゴールデンウィークにとってこよう。

さてこんな所だろうか。とりあえず園芸ネットhttp://www.engei.net/に発注。他にいいネットショップを知らないのだが、お勧めがあれば教えて下さい。お気に入りの園芸店は自宅からは少し遠いので、週末ぐらいしか行けない。苗は離れた救世主の所に直接届けてもらいたいので、ガーデナーはとりあえずネットを利用することが多い。

その間、来週はツタの撤去と草取りだ。実生苗の準備もある。

「植栽計画」はまだまだ続く。

*********昨日の「秘密の花園」の様子の続き*********

(左)原種チューリップ、もう咲いているだろうか。(右)ムスカリ・ラティフォリウム 2色グラデーションの蕾があがってきた。

(左)お帰り、ケマンソウ(タイツリソウ)生まれたての子鹿のよう (右)ライスフラワー 何故植えてしまったのか後悔したが、蕾は可愛いらしい。

****************
(ガーデナーの参考図書)

日陰をいかす庭づくり

日陰をいかす庭づくり

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
  • 発売日: 2002/10
  • メディア: 単行本


春の植栽計画 〜下見編〜 [秘密の花園]

先日、例の「秘密の花園」を貸してくれた親切な 救世主と仕事場で会った。

先月に顔を会わせた時は時間もなく、ブログ開設のお知らせと「秘密の花園」をブログで公開する許可を得ただけだった。その後ガーデナーは当人に詳しく花の説明をする前に、「花園」の様子を全国の皆さんにご紹介してしまっていたのである。

今回は、仕事の資料と忘れずに秋の植栽リストを持参し、手渡せた。昨年秋に植えた球根、苗の説明を救世主に全くしていなかったからである。公私ともに多忙な救世主は、土地はあるが世話をする暇がない。かたや週3日も働けば、過労死しそうになる怠け者のガーデナーには、やる気はあるが土地がない。ここに見事な花と蜂のような共生関係ができあがった。救世主は必要な資材、苗代だけで、花壇の世話をせず花が楽しめる事を喜んだ(ただ単にガーデナーの血走った目に脅えただけかもしれないが)。ガーデナーはただで植栽実験ができる地植えスペースを確保した。

この機会を利用し、ガーデナーは救世主にバーク堆肥6袋の購入を依頼し、懸案である壁に生い茂る陰気なツタの撤去と、新規苗購入の許可をお願いした。親切な救世主はあっさりと「お任せする」と快諾し、人を招いてガーデンランチを計画したいと宣った。

人に公開するほど咲き揃ってはいないし、草取りもできていないのだが、先にブログで公開した手前断る理由は何もない。内心冷や汗が一筋静かに流れ落ちるのを感じながら、ガーデナーはない頭で段取りを考え始めた。

まず苗を発注して、待っている間に草とりの準備をしよう。待てよ、その前にもう一度下見して庭の状態を確認しておいた方がいい。この日なら仕事で市内に出て、その足で午後から「花園」にいける。そうだそうしよう。早くしないと予定がたたない。

そして訪れた今日はあいにくの雨。おまけに仕事帰りで、ガーデナーの正装であるTシャツ、ジーンズ、スニーカーの三点セットもない。とは言え、ガーデナーはスーツや革靴が汚れても結構平気である。そう話すと、よく同僚からは呆れられる。

前回四ヶ月ぶりに手入れに行った時は、宿根草の汚くなった葉を切り、ラベンダーの切り戻しをした。あとは球根の芽が出たのを確認しただけだった。今回は、救世主から紫で菊みたいな花びらがついた花が咲いていると聞いていた。((この目でみなければ。))それを聞いて以来、ガーデナーはいても立ってもいられなくなっていた。これが下見よりも大きな目的だったかもしれない。

雨の降る中迎えてくれたのは、白と紫の二品種のうち紫の方のオステオスペルマムだった。そして待望の原種スイセン、バルボコディウムだ。

昨年秋、球根は早々に入手したものの、一ヶ月半も植えつけができなかった。その間あろう事かスイセンの球根にカビが生えてしまった。しかしガーデナーは、平然とクエン酸スプレーでカビを拭き取りそのまま植えつけた。予定より遅れたものの、スイセンは見事にスノードロップから花のバトンを引き継いでくれた。

懸案のツタは思いきり伐採し、壁からびりびりとはがしていく。作業中どんどん雨足はきつくなる。全部を撤去はできなかったが、思った通り、暗く鬱蒼としていた「花園」は、視界が開けたかのように明るくなった。また別のつる植物を植えよう。グランドカバーの育ちが悪い。ワイルドストロベリーをこことあそこに。6株あればいいだろうか。グラス類も入れよう。

なんとなく見当をつけてから、ガーデナーは雨から逃れるように「花園」をあとにした。さあ、次は苗選びだ。

次回に続く。


秘密の花園 [秘密の花園]

ガーデナーは「秘密の花園」を持っている。

現在ガーデナーの植栽スペースは、マンションのベランダしかない。端部屋なのをいい事に、共用部分であるはずの全てのベランダに植物が住んでいる。お日様が全てのベランダに均等に顔を出してくれていたら、ガーデナーは今頃壁という壁、手すりという手すりをつるバラやクレマチスで覆い、持ち込み禁止のはずの土で、コンクリート床を埋め立てていたかもしれない。でなければ、とっくの昔にマンションから追い出されていたかもしれない。

悲しいことに腰壁や上の階の天井があるため、物理的にスペースはあっても、植物の栽培に適した場所はさらに限られる。いつか庭を持ち、植物と一緒に暮らすという遠大な夢と野望を持つガーデナーが、ベランダ園芸の限界にぶちあたるのにものの一ヶ月とかからなかった。

((地植えスペースが欲しい。))ガーデナーは取り付かれたように、ほんの額ほどのスペースでも、地面を見ると、何か植えられないか、空き地を見る度、ここに何か植えてはいけないだろうかと、思うようになった。この重病患者がそこらに種や球根やバラの苗木を本当に植えつけてしまう前に、救いの手がさしのべられた。

ガーデナーの仕事仲間で、ご自宅の花壇を貸して下さる方が現れたのだ。正確に言うと、引っ越したばかりの救世主の自宅にまだ何もない植栽スペースがあるのを聞き付け、ガーデナーが植えに行かせて欲しいと懇願したのだった。

ガーデナーの目がよほど狂気に満ちていたのか、晴れて願いはかなえられた。

自宅から一時間以上離れたその「秘密の花園」に、ガーデナーは狂喜乱舞して、酸度測定器を持ち込み、土を堀りかえし、堆肥を混ぜ込み、草むしりをし、苗を植え付けた。

それから一年。日照があまりよくないその庭は、ガーデナーを悩ませたが、秋に植え付けた100球以上の小球根が今芽吹いている。場所が離れているだけに、一ヶ月に何回かしか手入れはできないし、今回は昨年11月末に行ったきり、まる4ヶ月放置してしまっていた。

でも花達は「遅いぞ!」とガーデナーを叱りつけることもなく、優しく迎えてくれた。仕事の帰りだったので、草取りまではできなかったが、携帯で撮ってきた写真で振り返ることにしよう。

   (左)「お帰り」とフウロソウ。場所が気に入ったのか一番元気そう。(右)「もう来ないかと思った」とスノードロップ。もう最後の2株が咲いているだけ。
シロバナサギゴケがじゅうたんにみたいに広がってるはずが、、、。でも球根は元気そう。
   (左)「はじめまして」って植えた覚えのない子。雑草かもしれないけど、かわいいからよろしく。(右)「うふ」と原種チューリップ。「レディージェーン」さんかな?初めて見るからね。^_^;
(左上)オステオスペルマム、蕾もつき、もりもり元気そう。(右上)ヘレボラス・オリエンタリスの実生苗、「場所気に入っちゃった」よかった。(左下)ムスカリ・ラティフォリウム 定番のムスカリと違って葉っぱがニラの様に伸びない品種

「また見に来てね」と花たちに見送られ、ガーデナーは「秘密の花園」を後にした。

*****
フウロソウ(風露草)大輪品種 学名:Geranium (フウロソウ科) *「宿根草花」p116
シロバナサギゴケ 学名:Mazus reptans "Albus" (ゴマノハグサ科)
オステオスペルマム 学名:Osteosperumum. spp (キク科)宿根草 ギリシャ語の「osteon(骨)+ sperma(種子)」が語源。 ディモルホセカは一年草。*「宿根草花」p107
ムスカリ・ラティフォリウム 学名:Muscari latifolium(ユリ科) 定番はアルメニアカム *「球根草花」p132
キウリグサ(キュウリグサ) 学名:Trigonotis peduncularis(ムラサキ科)*「雑草ノオト2」p54


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