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原点回帰 [Seasons]

お転婆サーヤの一件もあり、頭が一杯になったガーデナーは、これからの植栽計画を考え直す上で、何か拠り所が欲しくなった。本ではなく、現物を見たい。と言う事で、久々に恩師ポールさんのお庭、かつての学び舎である宝塚のSeasonsに里帰りする事にした。

 

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昨年は引っ越しもあって、あまり立ち寄れていなかったが、今年は季節毎の植栽の参考にしようと、張り切って年間パスを購入する。

 

今年5周年を迎える庭は更に充実していた。まだ咲いている花は球根が中心で、人はまだまばらだった。だが一歩足を踏み入れると、今まで嗅いだ事のない芳香が漂っている。ふと見ると順路すぐのウッドランドの一角が開けていた。新しく植栽をし直したらしく、茶色い土が剥き出しだった。真新しい黄色のカーペット。それこそが香りの発生源だった。見た瞬間、ガーデナーの球根リストに新たな名前が付け加わった。

 

(→小さいが芳香が素晴らしい、スイセン・ジョンキル)

 

 

 

 

 

 

 

 

 春は週代わりで主役が変わっていく。前に来た時と時期がずれているし、新たに植栽されたものもあって、やっぱり新鮮である。山野草コレクションも充実してきているような気がする。ここではシラー・シベリカの青とムスカリの白(ボトイオイデス・アルブム)が同時に咲いているので、お互いに引き立てあっている。シダもフウチソウもギボウシも目覚め始めているので、新芽がとても綺麗だ。

 (←クマガイソウ、↓白のムスカリと青のシラー・シベリカ、→手前のフウチソウとシダ)

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実際に花壇に植栽すると、どうしても穴があいてしまう。穴が開くとうちでは野良猫ちゃんが来てしまうので、悩みの種だった。今回はどんな植物が組み合わされているのか、穴があくほど観察する事にした。

 

ここでは春はわざと地肌を見せている気がする。その方が春らしい景色だし、これから夏に育つ植物達の「余白」も要るのでいいのだが、うちの花壇に置き換えると悩ましい。狭く細長いので、大型のアジュガやツルニチニチソウなどのグランドカバーも使えない。悩みながらも、念願のブルーベルの群生を見て喜ぶ。これも、もちろんリストに加える。

 

(澄んだ青のカーペットはブルーベル、黄色は日本タンポポと思われる、イギリスと日本の野原の共演♪)

 

 

 

 

 

 

 

 

 (←青のアジュガと白のクリスマスローズ、↓ギボウシ、→まだ見晴らしのいい黄金アカシアのアーチ)

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黄金アカシアのアーチをくぐって、グラバルガーデンへ。日当りのいい場所の植栽が見られる。遅咲きチューリップのバタリニーの群生が綺麗だ。ここでも組み合わせを入念にチェックする。南の三角花壇に敷いている石の色をもっと茶系にする事を即決する。

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橋の上ではもうモッコウバラが咲いていた。橋の下のスノーフレークも健在だ。橋の向こう岸に植栽されているチューリップのライラックワンダーは少し色が褪せていたが、見事な群生だった。来年のライラックワンダーの増量を決定する。

 

 (→バラが満開になると橋が黄一色に染まる)

 

 

 

 

ローズガーデンに入ると、遅咲きのタルダが迎えてくれた。背が低いチューリップなので、どう使ったらいいのか迷っていたが、なるほど、他の品種と混ぜず、単種で群生させるもいいなと感心する。それぞれのガーデン毎にチューリップやムスカリ、スイセンの品種を分けている。ガーデナーの狭い花壇でも一応のテーマ分けをしているので、球根もなんとなく混植するのではなく、メリハリを効かせた方がいいかもしれない。ここのバラの育ち具合をチェックし、うちの子の成長が特別遅い訳でもない事を確認して、とりあえず安心する。

(←タルダ、↓ピンクはライラックワンダー、→マーガレット’チェルシーガール’)

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昼食をはさんで、グラスガーデンへ。ここでも例のスイセン・ジョンキルの御陰で香しい。相棒maruも「このスイセンいいなあ」とすっかり虜になっていた。これで大幅増量を計画する「球根予算」も確保である。青の濃淡を持つムスカリ(ラティフォリウム)は黄色のスイセン・バルボコデュームとペアで植栽されている。うちの狭小花壇ではラティフォリウムだけがやたら出て来たのだが、やはりもう少し黄色のスイセンを増やして合わせる事にしよう。

←手前はスイセン・ジョンキル、→青のムスカリと黄色のバルボコデューム)

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庭園は広い場所を効果的に見せる植栽がされているので、なかなか狭い花壇にそのまま応用できないが、組み合わせは大いに参考になる。放置せず、植えた後にまめに間引きしたり、株分けしたりして、幅が広がらないように管理していく事にしよう。

 

誤算だらけで、迷っていたガーデナーだが、原点に立ち戻って、再び花壇の計画をし直す元気が出て来たのだった。

 

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(←モッコウバラ、→ピンク色も欲しい、イカリソウ)

 

(撮影:4/20)


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コメント 13

Riyo-Lyon

黄色のスイセン、黄色のチューリップ・・・
バラが満開になると黄色一色に染まる橋!!
想像するだけでワクワクしちゃいます(≧ω≦*)
その頃の写真も、見せてほしいなあ♪
拠り所があるって、ホッとしますよね!
by Riyo-Lyon (2008-04-26 16:39) 

春分

原点か。いいですね。必要なことですね。
私の原点はどこかな。
by 春分 (2008-04-26 18:30) 

こうちゃん

僕も帰りたいけど、原点がないっす><
by こうちゃん (2008-04-26 21:21) 

nono

すっかりヤル気と元気が出て良かったです^^
香りのいい水仙いいですね〜。本当に行ってみたい場所です。
by nono (2008-04-26 22:50) 

チョコまる

うちのライラックワンダーは顔を出さなかったので、新しい球根を買おうかしら。群生させるといい感じですね。
庭の隙間をとりあえず埋めるには、セダムがオススメですよ。かってにカーペット状に広がってくれるし、邪魔になったら引っこ抜いてどこかの隙間にほんの少し残しておけばまた増えるし。うちはそうしています^^
by チョコまる (2008-04-27 13:06) 

いむら

原点かぁ、なんだろう?通って参考にしたというと花遊庭だけど・・・そういえば、最近行ってないな。
混生させるといっても、種類ごとにまとめて植えて、かたまりが混じっているという感じなんですよね。狭い花壇では、余計に意識しないと、たんにごちゃごちゃになるだけのようです。2~3株くらいは、まとめて植えたい感じなんですが、なかなかまとめて苗が買えません。^_^;

by いむら (2008-04-27 15:17) 

フク

庭は移動がきかないので、最初のイメージ作りが大切ですよね。
しかも年間、成長を通しての。
自分は好きな鉢植えばかり増やしていて、大変な事になってます(笑)
Myガーデン楽しみですね!!
by フク (2008-04-27 20:03) 

みー

わ~!
いいなぁ・・・。
せりさん、久々にガーデンフィールズに行かれたのですね。
わたし、この時期、行きたい行きたいと思いながら、今年も行けませんでした(ノ_-。)
やっぱり、綺麗ですね~♪
行かれた方が、次々にレポートをUPしてくだって、見せていただくだけでも、とても参考になります。
ありがとうございます。

by みー (2008-04-28 20:27) 

こももにゃん

参考になるところがあるっていいですね~。
うちの近くにもこんなところがあったらいいのに。。。
そしてちゃんと植栽の様子をじっくり見ているのが、さすがです。
原種系のチューリップはやっぱりいいですね。
うちも寄せ植えに使うだけじゃなくて地植えで使おうかなぁと思ってしまいました。
ピンクのイカリソウ、可愛いわぁ~(^^)
by こももにゃん (2008-04-29 02:01) 

KAEDE

宝塚はそんなに遠くないのに・・・ここはまだ行ったことがないのです。
こちらにお邪魔してそのすばらしさを知りました。
機会があったらぜひ訪れてみたいところです。

それにしてもガーデナーさんは植物にお詳しい・・・。
これから伺うのが楽しみになりました。
by KAEDE (2008-04-29 16:18) 

achami

これから、どんなお庭が作られていくのか〜?
楽しみですね^^
by achami (2008-04-29 22:50) 

vivant

ほんとに素敵なお庭ですよね~いつか実際に行ってみたいです^^
うちの庭も穴がぼこぼこ。。。本とかみて参考にしたいと思うのですがなかなかうまくできません^^;
madame*
by vivant (2008-04-30 22:28) 

Ryu

seasonsで原点回帰ですか?
本当に素晴らしいお庭ですね!行こうと思いながら行けていないお庭です。家内もきっと喜ぶだろうと思うのですが、なかなか機会がないのが残念です。今年は是非行って見たいと思っております。
我輩はやっと終の棲家を見つけました。別荘感覚で当面は使う予定ですが庭は顔ですからどうしようかと悩んでおります。
by Ryu (2008-05-13 22:05) 

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